皆既日食
昨日の日記では皆既日食に対してスコープしたので、
今日は久々の小笠原についての感想を記したく思います。
まず、前回が春だったのに比べ、今回は夏ということもあり、
滞在中は終始すさまじい暑さとの戦いでした
もっとも、内地のような梅雨のジメジメした感じはなく、
日陰に入ればだいぶ穏やかにしのげるものでした。
雨も、しつこく降り続くことのない一過性のスコールで、
この辺は亜熱帯気候らしいサバサバしたものでした。
そして、何といっても海、山、空が美しく映えていました。
やはりこの島に一番合う季節は夏だと強く認識しました。
前回同様、きれいな自然が残っていて嬉しく思いました。
街やビーチを歩いていてもゴミがほとんど落ちていません。
(まあ、本来はこれが普通の姿であるはずなのですけど…)
地元の方も観光客も皆、マナーを守っていることの証ですね。
あと、写真はありませんが、星空が大変美しかったです
ウェザーステーションという周囲に何もない山の上で見たのですが、
東京で見える数を1とすると、雄に100万は見えたんじゃないかな。
しかも新月だったので、天の川もきれいにはっきり見えました。
その一方、東京の内地もかつてはここと同じくらい
海がきれいで緑があって星も見えていたはずだと思うと、
なんだかやるせない気持ちにもなってしまいました。
幼少のころよりあの色を見知って育てばこそ、
情緒なども豊かに形成されるのではないでしょうか。
そんな感傷にも少し浸された今回の旅行でした。
次へ続きます。
テレビ等でもう既にご存知かもしれませんが、
太平洋上ではバッチリ100%観測できました
当日の天気予報は「曇り時々雨」だったのですが、
実際の天気は以前の日記に記したとおり晴天!
ツアー主催者様の船に乗り込み、一路進路を南に。
この日は恐ろしく風のない日(いわゆる「凪」)でした。
そのため、大きなアクシデントもなく順風満帆の航海
途中、10時頃を過ぎたあたりから徐々に日が欠け始めました。
僕も周りの皆さんも、否が応にも興奮が高まります。
そして皆既の15分くらい前に予定の海域へと到着。
気付けばはるか南の地なのに日差しが穏やかに…
心なしか気温も下がった感じで鳥肌が立ってきました。
徐々に空が暗くなっていき、1分前には夕暮れの様を。
そして11時23分、とうとうそのときがやってきました
まず、ダイヤモンドリングが現れて眩い光を発したかと思うと、
次の瞬間にはコロナに包まれた黒い太陽と星々が
周りを見渡せば、360°全方向が薄赤い色に染まっていました。
それはもう、言葉では到底足らないくらい幻想的な雰囲気でした。
こんな景色が地球上に存在しうるなんて信じられませんでした。
本当にどこかファンタジーの世界に迷い込んだかと思うくらいに。
そして3分半の夢は終わり、再び地上は照らし出されていきました。
わざわざ休みをとり、高いお金を払い、はるばるやってきた甲斐あって、
2009年7月22日という日の出来事は一生忘れえぬ体験になりました。
絶好だった天と地、そして協力いただいたすべての人に深く感謝します。