地図のない世界へ

そろそろ再開しようかな

克己

http://mixi.jp/view_item.pl?id=59177
先日紹介した上巻に続いて下巻も一気に読破!
そこらの似非啓発本なんかより余程“ため”になった。
さすが幾度の死線を超えてきた人の言葉は重みが違う。
ぜひとも生前に講演などでお目にかかりたかった。

中でも、あとがきに感銘を受けた素晴らしい文章がある。
原文ままを載せるのは憚られるので要約して紹介したい。


「美技(ファインプレー)を名人芸だという人が往々にしているが、
そんな技を出していること自体が危険に身を晒している証左だ。」

「戦いの常として、自分が苦しいときは相手も苦しいときだ」

「多くの人は、もって生まれた能力の3割しか使わず、
残りの7割は捨てられたまま、一生を過ごしているように思われる」

「怠けようとする心、妥協しようとする心、人をうらやむ心――などなど、
敵と渡り合うよりもそれら煩悩を克服することの方がはるかに苦しい。」


中でも最後者に関しては深く頷くところ有、何度も読み返してしまった。
まったくその通りで、自分自身に打ち克つことが何よりも本当に大変なのだ。

それでも親元にいたころは、ある程度自律の規範があったように思える。
しかし故郷を離れてのそれからというもの、肉体も精神も著しく堕落してしまった。
このことは今でも自責の念として深く根差しており、中高時代の6年間の方が
その後の10年近い歳月よりも、濃密かつ充実したものであったことは疑いようがない。

かつての規律を取り戻す一抹の光明は、それを経験したことがあるということ。
すなわち、至る道程は覚えているのであとはそれを辿って日々を送ればよい。
もっとも、今の自分をガラッと改めるのがなかなかに骨な作業なのですが…

さて、どこまで自分を再生できるか、一つ高みの見物としゃれ込みますか。