地図のない世界へ

そろそろ再開しようかな

独白

年を経るにしたがって微々たるものの知識や収入は増えた。
(それを魅力というならば)魅力も上がったのかもしれない。
しかし、心だけは腐敗し、堕落の一途を辿っているに違いない。
これは、自分でもかなり確からしいと自覚している感傷である。

思うに高校までは(手前味噌ながら)規律ある生活を送っていた。
社会に対する幼稚な反抗期はあったが、心は自分に素直だった。
それに比べ、今はただ自分の保身に汲々するのみの毎日だ。
とにかく自分の身が大事で、赤の他人のことなどそ知らぬ顔になる。
ああ、どうしてここまで心が貧しくなってしまったのだろうか。
親元を離れ、物質的な享楽に身をやつしてしまった影響だろうか。

このままでは本当に這い上がられないところまで堕ちてしまう。
されど、その解決となりそうな糸口はまだ何も見つかっていない。

それがただ本当に怖い。